長い長い殺人
memoを観た時にもらったチラシでなんとなく面白そうな気がしたので。
始まったらなんだかえらく画質が荒くて、フィルムじゃなくてデジタル映像のようだったから、見終わってから調べてみたらTVドラマのデジタルビデオを上映ってことだったらしい。
元々WOWOWのドラマだったんだって。
映画として見ても面白かったですよ。
偶然にも昨日に続いて多角的な視点で物語を構成する作品でした。
色々な人間の視点で物語が進んでいくことで明かされる真実、みたいな。
それぞれの章でそれぞれ主人公が違って、その語り部となるのがその主人公の財布という面白い試み。
僕が感想で良く、登場人物それぞれにドラマがある、と言いますが、これは正に、登場人物それぞれに人生があるって感じで、とても良く出来てました。
旧友のストーリーは必要かなぁという気もしたけど、事件には直接関わらないながらも、塚田(谷原章介)の人物像を浮かび上がらせるためには必要であったのだと思い直した。
各章での本筋の事件とは関わりのないそれぞれの人物像を描くためのエピソードなんかもちゃんと書かれているので、脚本というか、原作が良い出来なんだろうと思えた。
原作では割愛された財布もあるそうなので、ちょっとだけ原作を見てみたいの心。