2012/5/6 日曜日

螺鈿迷宮

- 書籍

これは面白かった。
ナイチンゲールの後はジェネラル・ルージュじゃなくてこっちを読んだ方が良かったようです。
ジェネラル・ルージュに名前だけ出てきたメディカル・アソシエイツの結城はメインキャラとして登場してました。
やはり発行順に読むべきか。

今回は特に文章的にもひどく引っかかるところはないし回収されていない伏線もなかったかなと思う。
あえて言うならすみれの天馬に対する感情がちょっとはっきりしなかったかな、と。
いきなりキスして驚いたがまあ惚れっぽい性格なんですかね?
あと、小夜ちゃんについてもう少し触れてほしかったか。
4階の部屋三つと4人家族なのに薔薇が一人分多いとかが小夜ちゃんの分かと思ったら葵ので、薔薇はいいけど部屋はどこ使ってたのよと思いました。
家を出て行った長男ってもしかして城崎なんですかね? 苗字が違うから違うか??
ストーリー的にはバタフライ現象的に天馬が葵の死の原因みたいな展開は、おおっ、と思わされた。
まあだからといって天馬を殺そうとするのはおかしいけどね。たまたまボランティアに来てなかったら殺す気なかったんだろうに。
いつも犯行の裏づけになっているエーアイが今回は犯罪を隠蔽するのに使われていたってのも面白かった。
作者は毎回医療現場の問題点を小説の中で訴えているけれど、自分が推奨するエーアイというものの欠点というか負の部分も隠さずに作中で取り上げるのはいいと思いました。
姫宮と白鳥はなかなかいいコンビでしたね(笑)。
田口先生のいない場所でも同じように振舞っていてなんか安心した。
三婆のキャラクターが秀逸だった。初登場シーンでの印象は最悪だけど物語が進むにつれて愛着が沸くというのか、トクの最期や美智の愚痴外来での涙などぐっと来るものがあった。
そしてラストのどんでん返しがまた。生きていたのは小百合の方だったってのが戦慄。
ちょっとwikiを見たらどうも極北クレイマーに名前を変えて登場しているようですね。杏子もいるし間違いないでしょう。
またこれどんどん次の本読みたくなるなあ。

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