「どうだった。隊長?」
 首を傾げて問い掛けるレニに、大神は持っていたものをみせる。
「・・・願望、叶えられるでしょう。待ち人、現れるでしょう。結婚・付き合い、全て良いでしょう・・・吉のわりには、随分いいね」
「だろ?」
 嬉しそうに笑う大神に、レニは自分のことのように嬉しそうに笑いかえす。
「レニは?」
「ん?・・・大吉」
「・・・レニって、運いいよな。何々・・・願望、叶うでしょう。待ち人、現れるでしょう。結婚・付き合い、全て良いでしょう?あれ?何だか俺のと同じようなこと書いてあるなぁ」
「ほんとだ・・・吉と大吉なのに・・・」
 2人は、顔を見合わせるとくすっと笑う。
「今日はいいことありそうだな!」
「うん・・・でも、ボクはもう、いいこと起きてるから」
「え?何か言った?」
「ううん!何でもない」
 にこっと笑うレニに、大神は首を傾げるが、まあいいかと歩き出す。今日は2人ともいいおみくじが出たので、結ばずに持って帰ることにした。
 花やしきに向かいながら、レニは胸元にあたる石の感触を感じながら、先ほどもらった花の種をきゅっと握る。
 
 大事な人が側にいること。
 大事な人が名前を呼んでくれること。
 大事な人のぬくもりが感じられること。
 大事な人が・・・自分だけを見ていてくれること。

 もらった花の種は、スミレの種。花言葉は、「ささやかな幸せ」。

 今は違う地にいる仲間を想いながら、レニは大神の手を握り、微笑みを浮かべた。

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