生まれてきたことに
「なぁ、ヒルツ。僕の誕生日がいつだか知ってるかい?」 「誕生日? 誕生日がどうかしたのか?」 「僕の誕生日が今の暦だといつになるのかと思ってね」 「さぁな。古代ゾイド人の暦と今の暦とは違う。私達の誕生日が今の暦でいつなのかなど調べようがない」 「そうなのか」 「それに、何年眠っていたのかも分からない。年齢なんてすでに意味がないだろう?」 「…………」 「それとも、誕生日のお祝いでもして欲しいのか?」 「そ、そんな訳ないだろ! ちょっと気になっただけさ!」 「ふふふ」 「何がおかしいのさ!」 「いや、何でもな……」 「もう…………」 「…………」 「…………」 「……」 「……」 |