二幕です。
 一馬の膝の上にボスが花束を置くのが面白い。こういうの好き。
 千秋楽では金田先生最後まで現れなくて、どうしたのかと思ってたんですが……。

 雲国斎出て来て、前口上。
 幕が上がって、帝国歌劇団花組の舞台が始まる。
 こっからは歌謡ショウだけど、帝劇の舞台。
 まずはお腰元集の海の宴花の宴。
 一幕のOPが花組レビュウなら、二幕のOPはこれ。
 この歌で二幕の舞台の世界観とか、状況とか、雰囲気とかを最初にお客さんに伝えます。
 アラビアのバラでは、私のお気に入りがこのポジションですね。
 舞台慣れしている副支配人藤枝かえでを見て、やっぱりこの人も舞台経験ありだよな〜と自分設定を決めてみたり(笑)。
 後日、歌詞の鯛や平目の部分を変えて、「李家やプティにマリア会 みな浮かれ踊る〜」等と歌ってました。
 オレ達広井さんの手の平の上で踊らされてるよ、と思いつつ(笑)。

 親方演じる僧都登場。
 お腰元集とのやり取りが面白い。
 お腰元集の優雅と言うか悠長と言うか、そのセリフの言い回しが耳に心地いい。
 海の底青玉殿は平和であると伝わってくる。

 次に吊られて公子登場。
 来年のスーパー歌謡ショウでは空を飛ぶらしいですが、これはその予行演習か。
 ここら辺りでのお腰元集の休めの姿勢が、可愛いんだけど、逆に疲れそうでしたね(笑)。
 僧都が身代について言うところでは、活舌に感心。流暢に舌が回る。
 流石、21世紀FOX(笑)。

 変わって美女と女房と騎士。
 女房のはんなりとした演技が素敵。お美しいです。
 長いセリフで聞かせた後は、短い歌。夜の海月。
 レニの高音にうっとり。
 歌の始めと終わりの海月を追い払う「しっしっ」って仕草が妙に好きです。

 博士招かれる。
 この書物は。
 元気な歌が紅蘭らしい。

 歌終わって、引き回しについて調べるんですが、公子のセリフ。
「さ、引き回しについて調べて下さい」
 マリアの演技が可愛いです。言い方が。
 二幕通してだけど、公子の話し方はかなりお気に入り。勇ましいところは勇ましく、そうでないところはどこか世間知らずのお坊ちゃん的な感もある。
 ここで出てくるお七。八百屋お七ですね。
 僕もこの話は好きだったりする。
 以前に、織姫主演で八百屋お七を歌謡ショウでやってくれないかなって考えてました。

 説明終わって赤鮫君(笑)。
 てか、何で二幕ずっとシリアスなのに、ここだけギャグにしてしまうんでしょうか?
 僕的にはずっとシリアスで通してほしかったと思うのです。
 カンナや薔薇組だから、シリアスよりギャグってことかもしれないけど、ちょっち勿体無い気がした。
 落ち着いた雰囲気の中ここだけざわつくので。
 勿論、このシーンを否定するのではありません。これはこれで面白かったです。
 これで張り詰めた空気が和らいだ感もあり、お客さんに息をついてもらおうとの広井さんの考えかなとも思う。

 赤鮫と公子のやりとりでは、公子のセリフに次ぐ赤鮫の「ちくしょう、格好いい」がすごく好き(笑)。
 セットの階段から赤鮫の子分に腰元がタライをぶつけるところで、毎公演きっちり他の子分がタライの落下地点にいて、タライがオーケストラピットに落ちそうな時は、足で動きを止めてました。
 そのタライを使った赤鮫のダジャレ集はカンナらしさ爆発でしたな。笑ったよ(笑)。
 千秋楽では赤鮫の子分にタコが一匹混じってました(笑)。
 金田先生いないと思ったら、こんなところにいたんですね。(^-^;)

 女房に引かれて美女。公子と対面。
 怯える美女に女房が刀を外してと公子に言うが、公子は「外しても構わん、だが、外さなくても良いだろう。最初の見た目はずっとついて回る」そんなセリフを言います。
 公子のセリフは最初から最後まで、最もなこと言っていて、あにまるずっと感心してました。

 青玉殿の栄華に心奪われていく美女ですが、悲観的だった彼女が、指輪をもらった途端に、笑顔を見せるのに現金な女性だとの印象を受けました。
 それからその栄華を村の人たちに見せたがる美女。
 公子も呆れますわな。
 ついには帰りたいと言う美女を好きにさせる公子。

 雲国斎出て来て地上での様子を浪曲で伝えます。
 このシーンは芝居で見せるには少し退屈なシーンだもんね。

 再び青玉殿。
 嘆く美女。
 それを疎ましく思う公子。
 ここに悲哀のあることを許さんと美女を殺そうとする。
 騎士に殺させようとするが、美女が自分で手を下しなさいと言うので、公子自ら剣を抜く。
 ここで歌。すべては海へ。
 歌の内容が芝居とマッチしていてとてもいい雰囲気です。
 セットも全てはけて、舞台装置とライティングで作られる空間。
 妖艶とも言っていい2人の演技に魅せられて、魅せられたままに幕。

 アンコール。
 花組レビュウ2の「さよなら〜ごきげんよう〜 またいつの日か〜」って歌詞が、もしも本当にこれで歌謡ショウが終わりだったら、泣いてただろうなと思う。
 そのつもりで作った歌だからこの歌詞なんでしょうけど(笑)。

 ゲキテイ総立ち。
 千秋楽では2回でした。
 その後幕で、千秋楽ではここで例の企画でしたね。
 これについては語りません。

 舞台上からタライが降りてきて(タライだったよね?)、その底が客席を向くと、そこに『来年につづく』の文字。
 急ごしらえって感じのその文字にみんな楽しんで舞台を作ってるなと感じる。
 おかげさまでこちらも楽しい時を過ごせました。ありがとう。
 また、来年を楽しみにしています。
 来年こそ、レニに夏服を!(笑)
 追記。
 書き忘れましたが、千秋楽のアンコールの時、後ろの方から「サキちゃーん!」という叫び声が聞こえてきました。
 聞き間違いじゃないと思います。
 気持ちは分からなくもないですが、いないキャラの名前はやめようよ(笑)。
 もしやと思ったんですが、どうやら某大サキの閣僚ではなかったようです(安心)。



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