基礎用語解説
『ウィザードリィ』シリーズを知らない方への用語解説




 この小説はゲーム『ウィザードリィ』を題材に書いた物ですのでそれに関する様々な専門的な用語が出てきます。
 この用語解説を読まなくても小説は楽しめますが専門用語を理解して頂ければより楽しめる物になると思います。

 特性)人類が持つ能力の分類です。
 特性値)特性の値です。0が最低、18が最高です。
 力)特性の1つで腕力等のいわゆる力です。これが高いと戦士に向いています。ストレングスとも言います。
 知恵)知能指数、賢さです。どれだけ賢いか、物知りかと言うところでしょう。これが高いと魔法使い向きです。I.Qとも言います。
 信仰心)神を信じる心です。ウィザードリィの世界では確かに神は存在しますのでこの場合いるか、いないかではなく主として信じているかどうかです。高ければ僧侶向きです。パイエティとも言います。
 生命力)生命の力です。生きようとする気力とでも言うのでしょうか。これの値はそのまま体力に影響し、蘇生の確率もこれによって変わってきます。バイタリティとも言います。
 素早さ)どれだけ素早いかです。攻撃の順番に影響し、高いと盗賊向きでしょう。アジリティとも言います。
 運)運の強さ、どれだけついているかです。他の特性に微妙に影響してきます。これが高いとモンスターのブレス攻撃等がある程度緩和されます。
 体力)そのキャラクターの体力です。ゲームではHP(ヒットポイント)と言っています。
 死)ウィザードリィの世界では死には3段階あります。死は心臓が停止した状態です。魔法や寺院で蘇生が可能です。しかしこの状態から蘇生に失敗すると灰になります。
 灰)死よりも悪い状態です。魔法や寺院で蘇生できますが、寺院での蘇生の場合、死からの蘇生よりも金がかかります。この状態から蘇生に失敗するとロストします。
 ロスト)最悪の状態です。その者の肉体はおろか魂すら無に帰した状態です。魂が無いのですから魔法や寺院でも蘇生は不可能です。諦めるしかありません。
 種族)ウィザードリィの世界には大きく分けて5種類の人類が存在します。
 人間)5種族の中で一番新しく発生した人類です。私達と全く同じと考えて頂いて結構です。特性としては何でも屋というところで特に秀でたところはありません。しかし、唯一信仰心が5種族中最低という値で僧侶には向いていないといえます。
 エルフ)5種族中最古の人類です。人間よりも長身、痩せ型の体型で透き通るような肌をしている美しい種族。耳が尖っているのが特徴的。特性は知恵と信仰心が高く生命力が低いので魔法使い、僧侶向き。
  ドワーフ)ドワーフは成人でも120センチから150センチ程度の背丈しかありませんが、大変筋肉質で70キロ程の体重があります。男女共に髭を伸ばし、みつあみにしている者もいます。力と生命力が非常に高く戦闘員向き、信仰心も高いので僧侶や或いはロードにも向いていると言えます。
 ノーム)ドワーフよりも小柄で1メートルほどの身長しか持ちません。鼻が大きいのが特徴的です。信仰心が高く僧侶向きです。素早さも高いので盗賊になる事も可能です。
 ホビット)ホビットは人間と変わらない姿をしており、遠くからみれば見分けがつかない程ですが決定的に違う点はホビットの身長は大人でも90センチを越えるかどうかというところです。特性としては素早さと運が非常に高いので盗賊は天職と言えます。生命力と力が低いので前衛にはあまり向いてはいません。
 人)5種族の人類の総称です。人間の事ではありません、気をつけて下さい。
 属性)アラインメントとも言いそのキャラクターの世界観や倫理観を表すものです。グッド、ニュートラル、エビルの三つに分けられます。
 グッド)属性の1つで正直、真面目、一途の言葉通りの人です。弱きを助け強きを挫くという今時珍しいタイプ。そのためエビルの人達と仲良くしようとはしません。善とも言います。
 ニュートラル)気が向けばやる、気が向かなければやらない、という自分に正直で思うがままに行動するタイプ。グッドともエビルとも要領よく付き合います。中立とも言います。
 エビル)自己中心的で自分に利になる事の為にしか動きません。グッドとは正反対と言えます。そのためグッドとパーティを組む事はまずありません。悪とも言います。
 パーティ)迷宮に入るときに組む隊の事です。最高6人までと決められています。
 前衛)迷宮では主に6人で行動します。その時前3人、後ろ3人という配置になります。前衛とはその前3人の事です。主に戦士等物理的な攻撃をする者がつきます。
 後衛)前衛と逆です。魔法使いや盗賊など体力の低い者がつきます。
 クラス)冒険者の職業です。純粋な意味での職業ではなく冒険者の能力に対する呼称で力と技で戦う者は戦士、攻撃魔法の得意な者は魔法使い、といった具合です。
 戦士)剣等の武器で物理的ダメージを与える戦いをする者です。魔法は一切使えません。ファイターとも言います。
 魔法使い)破壊、殺傷の魔法を使う者です。剣等重い武器は持てません。メイジとも言います。
 僧侶)回復や治療の魔法を得意とするクラスです。体力はありますが戒律により刃物を持つ事を禁止されています。プリーストとも言います。グッドかエビルの属性の者にしかなれません。
 盗賊)宝箱の罠を解除するのに長けたクラスです。しかし、剣は短剣まで魔法は使えないと戦闘ではほとんど役に立ちません。シーフとも言います。ニュートラルかエビルにしかなれません。
 ビショップ)魔法使いと僧侶の両方の魔法が使えるクラスです。しかし、全ての呪文を覚えるのには膨大な経験を必要とします。初めて目にする物の正体判別という特殊な能力を持ちます。僧侶と同じく神に仕える者なので剣は持てません。司祭とも呼ばれます。グッドかエビルにしかなれません。
 侍)戦士と魔法使いの複合クラスで、剣で戦い魔法使いの呪文も唱えます。ただ、呪文の覚えは早いとは言えません。グッドかニュートラルにしかなれません。
 ロード)戦士と僧侶の複合クラスです。僧侶の能力を持っていますので当然ディスペルも可能です。呪文を覚えるのはビショップや侍よりも早いのですが、必要な特性が高い為クラスチェンジが必要です。元々は騎士の事ですが彼らのほとんどが領地を持つ貴族なので君主とも呼ばれます。グッドにしかなれません。
 忍者)戦士と盗賊の複合クラスです。呪文は使えませんが一撃必殺のクリティカルヒットを使える唯一のクラスです。暗殺や大量殺戮を目的として考え出されたクラスなのでエビルにしかなれません。
 クリティカルヒット)相手の首をはねる事によって、どんなに体力のある者でも一撃で絶命させてしまう忍者や特定のモンスター特有の技です。
 ディスペル)アンデットモンスターの呪いを解き土に帰す能力です。神に仕える者にしか使えません。魔法とは違います。
 魔法)魔法使いや僧侶が使う魔力によって起こる現象の総称です。
 呪文)呪文は魔法の個々の名称です。カティノの呪文、というように使います。スペルとも言います。
 呪文所有者)魔法の使える者です。主に魔法使い、僧侶、ビショップの事をいいます。スペルユーザーとも言います。
 回復)体力の回復、のように使います。ゲームでいうHPの回復です。体力を回復する魔法を回復魔法と言います。
 治療)毒や麻痺の治療、のように使います。毒や麻痺を取り除く魔法を治療魔法と言います。回復と治療は似ているので気をつけて下さい。
 AC)アーマークラスの略です。ウィザードリィというゲームでは防御力という言葉は使いません。変わりにこのACの値で防御力を表します。ACは低ければ低い程良く、AC10で裸の状態、AC-10でシャーマン戦車並です。



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