「これ隊長が作ったの!?」
 レニはそれを見ると驚いて言った。
「ああ。なんとかね」
 俺は少し照れて答える。
「全部? 一人で?」
 こんなに驚いているレニを見るのは久しぶりだ。
「あはは。大丈夫だよ。ちゃんとテスト飛行もしたし、紅蘭のお墨付きももらったんだ」
 テスト飛行には無理矢理加山を付き合わせた。あいつなら落ちても平気だろう。
「そうじゃないよ。ボクがあんなこと言ったから? ボクのために?」
 信じられないという風にレニ。
「それはちょっと違うかな。俺はレニの喜ぶ顔が見たかったんだ。だから、これは俺のためでもあるんだよ」
 俺がそう言うと、レニは少しだけ目に涙をたたえ、それでも笑顔で俺を見つめてくれた。



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