元ネタ考察 サクラ2ミニゲーム編



 サブタイトルに続いて、今回はサクラ2に登場したミニゲームのタイトルの元ネタを考察です。
 その前に少し。他に書く場所がないので、この場を借りて書いてしまいます。
 サクラ大戦に登場するキャラクターの中には、実在の人物の名前をもじった名前を持つキャラクターが数人登場します。
 小説太正恋歌に登場する劇作家の「向島邦子」は、テレビドラマ等の脚本を手がける「向田邦子」の名前をもじっているし、歌謡ショウやドラマCDでおなじみの「江戸川夢声」の名は、大正時代に活躍した弁士「徳川夢声」にあやかったものです。
 そして、月組隊長の「加山雄一」。言わずと知れた「加山雄三」のパロディキャラですね。
 加山の口癖である「幸せだなぁ〜」というセリフも、加山雄三のヒット曲「君といつまでも」の中にあるセリフを真似たものです。
 さて、この「君といつまでも」をはじめ、加山雄三の歌の多くは「弾厚作(だん こうさく)」という人物によって作曲されています。
 この弾厚作。実は加山雄三が作曲する時のペンネームなのですが、このペンネームの響きが誰かの名前に似ていることに気がつきますね。
 そう、ダンディー団のボス。「団耕助」の名前に似ているのです。
 歌って踊れるギャング団のボスの名は、加山雄三の作曲時のペンネームを元にしたものなのでしょうか?
 気になります。

 今回は前回以上にサクラ色の薄い内容です。
 元ネタがすべて映画なのであにまるが観たことのある映画は感想を交えて語ってます。
 そのためネタバレトークが展開しますので、これから映画を観ようと思っている方はご用心なのです。


キャラミニゲーム元ネタ真実度
レニおジョーズ!ジョーズ99%
織姫ピアノ・レッスン?ピアノ・レッスン99%
カンナクライマー・クライマークレイマー、クレイマー99%
紅蘭鳥!99%
アイリス帝都の休日ローマの休日99%
マリア雨に走れば雨に唄えば92%
すみれ舞ガールマイガール99%
さくら明日に向かって斬れ!明日に向って撃て!99%


 今回は真実度高しです。



おジョーズ! レニ

「ジョーズ」JAWS 1975年 アメリカ
 監督:スティーブン・スピルバーグ 出演:ロバート・ショウ、リチャード・ドレイファス、ロイ・シャイダー
 海水浴場に出現した巨大人食いザメ。警察署長ブロディ(ロイ・シャイダー)は海岸閉鎖を提言するが、観光収益を減らしたくない市長は取り合わない。次々と増える犠牲者。ブロディは海洋学者フーパー(リチャード・ドレイファス)、サメ退治の専門クイント船長と三人で海へと乗り出す。


 シリーズで数作作られましたが(スピルバーグが監督したのは一作目だけ)、「3」は3D映画として話題になりました。
 青と赤のセロハンフィルムが貼られたいわゆる立体メガネをして観ると、ジョーズが画面から飛び出すという斬新な映画でございました。
 レニが飛び出したら嬉しいけどね(笑)。



ピアノ・レッスン? 織姫

「ピアノ・レッスン」The Piano 1993年 オーストラリア
 監督:ジェーン・カンピオン 出演:ホリー・ハンター、ハーベイ・カイテル
 19世紀半ば。口の利けないエイダ(ホリー・ハンター)は小さな娘と大切なピアノと共に、写真でしか知らない再婚相手のところへやってくる。ところが新しい夫は重くて運ぶのが面倒だとピアノを海岸へ置き去りにするばかりか、隣人ヘインズ(ハーベイ・カイテル)の土地と交換してしまった。ヘインズはエイダにレッスンしてくれればピアノを返すと言う。そして、いつしか二人は愛欲に溺れていく。


 映画の中でエイダが演奏するピアノは、ホリー・ハンター自身によるものとか。
 観ていないので何とも言えませんが、音楽面でも評価されている映画だけにお上手なのでしょう。ちょっと織姫と重なりますね。



クライマー・クライマー カンナ

「クレイマー、クレイマー」Kramer vs. Kramer 1979年 アメリカ
 監督:ロバート・ベントン 出演:ダスティン・ホフマン、メリル・ストリープ、ジャスティン・ヘンリー
 仕事一辺倒のテッド(ダスティン・ホフマン)。専業主婦として家庭に縛られてきた妻ジョアンナ(メリル・ストリープ)は自立した生活を求めて家を出て行く。残されたテッドは幼い息子ビリー(ジャスティン・ヘンリー)の世話や慣れない家事に悪戦苦闘。最初は仕事に支障をきたすほどだったが、どうにか落ち着いた生活を取り戻しつつあった。そんなある日、ジョアンナがやって来てビリーを引き取りたいと言う。


 これもちっちゃい頃にテレビで観ました。
 内容はうろ覚えだけど、フレンチトーストの作り方はこの映画で覚えました。



鳥! 紅蘭

「鳥」The Birds 1963年 アメリカ
 監督:アルフレッド・ヒッチコック 出演:ティッピー・ヘドレン、ロッド・テイラー
 メラニー(ティッピー・ヘドレン)はペットショップで若い弁護士ミッチ(ロッド・テイラー)と出会う。ミッチにからかわれるメラニーだが、好奇心から彼を追う。そしてその途中で一羽のカモメに襲われる。それをきっかけにしたように、その日から街中の鳥が次々と人を襲い始める。
 パニック映画の代表的な作品。当時の様々な特殊撮影を用いたこの作品は、撮影に三年という時間を要した。


 ちっちゃい頃にテレビで観て、怖かったのと、どういうこと? って思ったのを覚えています。
 劇中何の説明もなく鳥たちが人を襲いはじめ、結局最後までその理由は分からないまま。そこに映っているのはただ恐怖だけ。
 ラストで主人公達は街を脱出するんだけど、無事に脱出できたのか、はたまた途中で鳥に襲われたのか、はっきりした描写はなく不安を残してのラストとなる。
 そして、さっきから全然ミニゲームの解説をしていないあにまるである。



帝都の休日 アイリス

「ローマの休日」Roman Holiday 1953年 アメリカ
 監督:ウィリアム・ワイラー 出演:グレゴリー・ペック、オードリー・ヘプバーン
 ヨーロッパを訪問中の某国の王女アン(オードリー・ヘプバーン)は退屈な外交にうんざりして、宮殿から逃げ出してしまう。そのアンと知り合った新聞記者のジョー(グレゴリー・ペック)は、アンの正体を知ると特ダネを得ようと行動を共にする。やがて二人は惹かれあうが、アンの王女という立場は、ジョーとの切ない別れを用意していた。


 これは映画館で観ました。予算を抑えるために白黒作品にしたそうですが、そんなことではヘプバーンの魅力は損なわれず、ドレスのスカートの中の脱げた靴を足で探るシーンやペックに手を引かれて寝ぼけながら歩くシーンなど、全編通してめちゃくちゃ可愛いです。
 ヘプバーンはこの映画でデビューですが、いきなりのアカデミー主演女優賞を獲得。一気にスターダムにのし上がります。
 ヘプバーンの可愛さはアイリスのイメージとは違いますけどね。



雨に走れば マリア

「雨に唄えば」SINGIN' IN THE RAIN 1952年 アメリカ
 監督:ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン 出演:ジーン・ケリー、デビー・レイノルズ、ドナルド・オコナー
 ミュージカル映画。ドン(ジーン・ケリー)とリナは何本もの無声映画で共演したハリウッドの大人気スター。スクリーンの中では愛し合う二人だが、性格に問題ありのリナをドンは相手にしない。そんな二人の次回作は初めてのトーキー。ところがリナはとんでもない悪声の持ち主。そこで親友コズモー(ドナルド・オコナー)のアイデアでドンの恋人で踊り子のキャシー(デビー・レイノルズ)をリナの吹き替えに起用する。


 実は今回、元ネタを調べて色々検索してあらすじや感想を見てたいら、ちょっと面白そうだったのでレンタル借りて観てしまいました。
 すっごい面白かったです。
 テンポのいい展開と洒落たセリフ、気の利いた笑い。そして魅力的な歌とダンス。正にエンターテイメント。
 彼らは役者である前に芸人。古き良きアメリカを見た気がしました。
 ケリーが「雨に唄えば」を歌うシーンでは雨がスクリーンに映えるように(良く見えるように)雨に牛乳を混ぜたとか有名な話なので一応書いといて、それよりレニファン的に「あっ!」と思ったことがありました。
 コズモーが吹き替えの名案を出した時、ドンがカレンダーを見ると日付が3月23日なのです。そしてドンは「今日は僕の幸運の日だ。3月23日」と言うのですが、この日付、そう、伊倉さんの誕生日なのですね。
 ホントは夜中に話し合っていたのでもう日付は24日になっており、そこで「24日だよ。もう朝だ」とコズモーのセリフ。そして、ドン、コズモー、キャシーの三人で歌い始めます。
 その歌のタイトルが「Good Mornin'」。
 これはもう「おはようグッドモーニング」を連想せずにはいられないじゃないですか?
「3月23日 → Good Mornin'」だから広井さんはレニにおはようグッドモーニングを歌わせたのか? と勘ぐったりしてしまいました(笑)。
 そんなことは差し置いても、この「Good Mornin'」の三人の歌とダンスはノリが良くて最高です。
 映画全体を通してどこか歌謡ショウに通じるものを感じました。
 歌謡ショウが好きな方なら、この映画は是非お勧めです。歌謡ショウとの接点を見出せるかと思います。

 他に元ネタ候補として、ジョニー・レイというバラードシンガーが歌う「雨に歩けば」というヒットナンバーがあるのですが、「雨に唄えば」が面白かったのでもうこれが元ネタでいいです(何)。



舞ガール すみれ

「マイガール」My Girl 1991年 アメリカ
 監督:ハワード・ジフ 出演:アンナ・クラムスキー、マコーレー・カルキン
 ベーダ(アンナ・クラムスキー)は葬儀屋の父と祖母と暮らす11歳の女の子。幼なじみのトーマス(マコーレ・カルキン)とはいつも一緒に遊んでいる。死化粧係に雇われたシェリーは次第にパパと仲良くなっていく。面白くないベーダはトーマスと一緒にパパの恋路を邪魔するのだが効果なし。やがてベーダとトーマスの間にも恋が芽生える。
 何か、MTVムービー・アワード でキス・シーン賞なるものを取ってます。


 死が身近にあるという環境で育つ思春期の女の子の成長物語、なのかな?
 キスの練習をするシーンが可愛いらしいです。



明日に向かって斬れ! さくら

「明日に向って撃て!」Butch Cassidy and the Sundance Kid 1969年 アメリカ
 監督:ジョージ・ロイ・ヒル 出演:ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、キャサリン・ロス
 強盗団の首領ブッチ・キャシディ(ポール・ニューマン)と早撃ちの名手サンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)は次々と銀行を襲い西部では有名な存在。ある日、現金輸送列車を襲うが逆に腕利きの保安官達に終われる破目に。執拗に追ってくる保安官達にいささかの恐怖を感じた二人は、キッドの恋人エッタ(キャサリン・ロス)と共に新天地ボリビアに向かう。そこでも強盗を繰り返す二人だが、またも二人は追われ、やがてエッタもその生活に疲れて二人のもとを去ってしまう。それでも二人はアウトローとしてしか生きられない。
 劇中で流れる「雨にぬれても」は、そのタイトルを知らない人でも一度は耳にしたことがあるだろう名曲。
 実在した二人のアウトローをモデルにした切なくも悲しい青春の物語。


 これもレンタル借りて観てみました。
 西部劇ってことでもっと痛快なストーリーを想像してたんだけど、追われ逃れて自分の居場所や仕事を探してさまよう二人が切ないです。
 切ないんだけど、ニューマンとレッドフォードの演技が愛らしくて、ただもの悲しいだけじゃなくて、哀愁の中にも輝きが見えます。
 割と良く間違われますが、てか、僕もさっき気が付いたんですが、邦題の表記は「向って」であって「向かって」ではありません。



 そんな訳でまったくミニゲームについて語っていないミニゲームトークってどうなんだろうと思いつつ、だってまだレニとマリアのご褒美絵しか見てないんだもんとミニゲーム下手を主張しておこう。
 元ネタについてはサブタイトルよりも個人的に観てみたいと思う作品が多かったです。
 サブタイトルとミニゲーム。タイトルを考えているのは誰なんでしょうね?



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