レニぬい撮影でビックリドッキリ
その日は、うるしぃ氏が遊びに来ていました。
彼のデジカメを借りて、レニぬいを撮影させてもらうことになり、あにまるはおおはしゃぎ。
「可愛い写真を撮ってサイトにアップさ!」
と、息巻いたあにまるは、こんな写真やあんな写真を撮って喜んでいました。
←こんな写真。 ←あんな写真。
次は、窓から外を眺める黄昏たレニぬいを撮ろうと、窓際にレニぬいを配置しデジカメを構えました。
あにまるは左手でレニぬいを持ち、右手でデジカメを構え、ファインダーを覗きました。
思い通りのアングルに設定し、右人差し指に力を入れました。
パシャッ。
フラッシュが光り、レニぬいが液晶画面に収まった瞬間、あにまるは不意に違和感に襲われます。
「何か変なものが映った!?」
あにまるはとっさに叫びました。
あにまるがレニぬいを撮っていた時、後ろで見ていたうるしぃ氏は、訳が分からずハテナマークを浮かべます。
そんなうるしぃ氏に、今撮った写真を見てと、デジカメを渡しました。
「何これ!?」
うるしぃ氏はそれを見て言いました。
あにまるがその写真を撮った時、後ろで見ていたうるしぃ氏はそんなものは見ていません。
あにまるがファインダーを覗いていた時もそんなものはありませんでした。
シャッターを切ったと同時に、それは液晶画面に現れたのです。
レニぬいの頭の上。そこに映ったレニの髪と同じ色の物体。
←これは一体!?
あにまるとうるしぃ氏は驚愕しました。
2人とも肉眼ではそんなもの見ていません。
窓の外を調べても、それらしいものはなく、窓は開けていたので、反射光などではありません。
軒先には猫が歩く幅もなく、小動物の尻尾であるとは考えにくく、両側に止められていたカーテンが舞い上がるはずもありません。
思わず叫んだ「出てこい加山!」という声も夜の闇に空しく響きました。
「これは霊的な現象なのか?」
と、2人が首を捻っても、結局原因は分からないままでした。
ですが、怪現象はこれで終わりではなかったのです。
そんなこと知るはずもなく、「家に帰ったら写真送ります」と言って、うるしぃ氏は帰って行きました。
ネットに繋いでうるしぃ氏からのメールを待っていると、ICQにうるしぃ氏が現れました。
ICQというのは、マンツーマンでチャットの出来るソフトで、ファイルのやりとりもすることが出来ます。
写真はICQで送ってもらうことになりました。
普通に映っているレニぬいの写真と、例の怪物体が写っている写真を、まとめてlzh形式で圧縮して送ってもらいました。
が、ここで事件は起きたのです。
もう少しで全て転送完了というところでエラー発生。ファイルの転送は切断されたうんぬんとメッセージが出ました。
何事かと思いデスクトップ上を見ると、送られてきたlzhファイルがあるではありませんか。
「あれ、ちゃんと届いてる?」
そう思うと、あにまるはlzhファイルを解凍しました。
そして、中にはちゃんとレニぬいの写真が入っていたのです。
ファイル数は10。00.bmpから09.bmpまで、番号順にファイル名がつけられていました。
おかしいと思いながらも、1枚1枚それを見ていきました。
順番にそれを見ていくも、怪物体の映った写真が出てこず、最後の1枚となりました。
09.bmp。
「これか」と思い、そのファイルをダブルクリック。
ですが、そこに映っていたのは……。
おそらくは、転送失敗により、壊れてしまった画像でしょうか。
「送った写真って何枚?」
「11枚」
ですが、届いた写真は壊れた画像を入れて10枚。
「例の写真はどれ?」
「09.bmpってファイル名」
そう。壊れた画像ファイルが、その09.bmpでした。
そして、その画像を転送中エラー。転送切断。
「やばい」
思わず、そう口をつくあにまる。
うるしぃ氏にもこの壊れた画像を見てもらおうと、ICQで送り返そうとしました。
ですが、ここでもエラー。
ファイルの転送が出来ません。
「くっ」
流石に焦りを感じながらも、それならとftpソフトでサーバー上にアップを試みます。
が、接続出来ません、の文字。
何故。
1人四苦八苦。
それもつかの間、繰り返すとやがてftpも繋がり、ICQからは再びうるしぃ氏から怪物体の写真と、さっき送られて来なかった最後の1枚が届きました。
今度はどれも正常に転送され、ファイルも壊れてはいませんでした。
結局、何が何やら分からないままに、この件はうやむやのままになりました。
今思うと、ファイルの転送がことごとく失敗したのは、たまたまその時サーバーが混雑したのかもしれないと、考えてみたりします。
ですが、最初にあの写真に写った謎の怪物体がなんだったのかは、今も謎のまま。
2001年の夏は、まだ始まったばかりです。
次の不思議な事件まで、ゆっくりおやすみ。レニ。
←最後に届いた11枚目の写真。
追記。
後日、「レンズに髪の毛がかかっていたのでは?」というご意見を頂きました。
げふん。そうかも(汗)。
そうだったら、このトークちっとも面白くないですね。(;▽;)