あとがき




 この小説はゲーム『ウィザードリィ』のパソコン版の1とファミコン版の1の設定を元に書いた物です。
 パソコン版とファミコン版では若干設定が違い、呪文やマップで多少食い違いが見られるのです。どちらもプレイしたことがある方なら、読んでいてこの設定はパソコン版、この設定はファミコン版、とお分かりになったかと思います。
 この小説では、ゲームをやっている時に感じた、疑問や矛盾を解明しようと思いました。
 ブルーリボンを貰った時に聞こえるトレボーの声やマーフィーズゴーストの正体、何度も蘇るワードナの秘密や魔除けの力について。それからヴァンパイアロードが何故ワードナに従っているか等。
 これを読んで更に謎が増えたなんて事にはならないと思いますが、この小説自体に矛盾があったら頭を下げるしかありません。
 アイテムや呪文については、G・ウィルソンのグレートソードやマイルフィックの暗黒魔法はオリジナルです。
 ただ、迷宮で拾う鎧や剣のサイズがホビットにも人間にもぴったり合う訳がありません。その点でボルタック商店がサイズの調整をしているとすれば納得がいきます。
 ちなみに両手持ちの剣でも盾は装備しています。ウィザードリィでは盾は手に持つのではなく、腕に固定しているのだと僕は思っているので。
 トレボーの装備は他のシナリオからの流用ですが、深紅の衣はある攻略本に載っていた物でトレボーは本当にそういう鎧を持っているらしいです。
 魔法の効果や現象も攻略本等を参考にしましたが、第七章のラカニトや第十章のジルワンは僕のアイデアです。
 後者についてはゲーム中、何故ヴァンパイアロードがジルワンを唱えるかの答えを出したつもりです。
 マリクトは本当にそんな呪文なのか自信がありませんが、これはあるウィザードリィの漫画にこういう説明があり使わせてもらいました。

 実はこの小説はもう10年以上前に書いたものを修正したものです。
 本当はウィザードリィシリーズ5作。全て小説にするつもりでいたんです。
 それは膨大な構想で、1と2をそれぞれ二部構成にし、3から5はその子孫達が活躍する長編に仕上げるつもりでした。
 なので、この『魔除け奪還編』はその1作目。ウィズ1の第1部にしかすぎないのです。
 G・ウィルソン達を主役にした、ウィズ1の第2部も途中まで書いたのですが、様々な事情で執筆を中断してしまいました。
 これは僕が書いた初めての二次創作であり、長編小説でもあります。
 このサイトにウィズの小説を置いても読む人などいないような気はするんですが、このまま埋もれさせるには自分的に惜しい気がしますので、ここに掲載させていただきました。
 ありがとうございました。



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